発達障害がわかったらどのような支援制度が受けられるの?

発達障害は、障害の一つとして数えられていますが、身体障害や精神障害、知的障害に比べるとその認知度は高くありません。
また、その支援についてもなかなかわかりにくいのが現状です。

そこで今回は、そもそも発達障害とはどういった状態なのか、改めて解説し、その支援として受けられる放課後等デイサービスなどの発達障害を持つ障害者向けの支援について解説していきます。

この記事を読めばきっと、発達障害の子どもや家族を持つ方もきっと参考になるでしょう。

 

発達障害とはどのような状態か

発達障害の診断を受けている方は、日本国内で48万人を超えているとされています。
さらに認知度の高まりとともに受診する方も多くなっており、その数は年々増えている傾向です。

そのような発達障害ですが、主に次の3つのタイプに分けられます(厳密にはさらに細分化されたり、ほかのタイプと混ざっていたりします。)。

1・注意欠如多動性障害(ADHD)
2・自閉スペクトラム症(ASD)
3・学習障害(LD)

まず、注意欠如多動性障害(以前注意「欠陥」多動性障害と呼ばれていたが現在は呼ばれていない)は、発達障害でよく知られている障害です。

注意欠如と多動性の2つの特徴を持っています。

注意欠如とは空気が読めない、周囲の状況が分からない、思ったことをストレートに行動したり、行ってしまったりするといった障害でさらに整理整頓ができないあるいは苦手な傾向があります。

次に多動性は、落ち着きのなさやじっとしていない、集中できないといった特徴が挙げられます。
これによって集中力がなく、物事が長続きしない特徴も見られるのです。

以上の2つを持った状態が注意欠如多動性障害で、これらは社会生活を営むうえで支障が出やすい特徴です。

自閉スペクトラム症は、対人コミュニケーションに問題がある状態です。

もともと自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー症候群と呼ばれていた障害をまとめてこのような呼び方で説明されることが多くなってきました。

言葉によるコミュニケーションが苦手なだけでなく、身振りや手振りなどをうまく使うことができないことや、相手の感情を読み取れないといったことにも支障をきたしています。

また、好みや決まった行動などへのこだわりが強いという傾向も見られます。

学習障害は読み書き算数といったいずれか、あるいはそのすべてが苦手な状態です。

限局性学習障害と呼ばれる障がいでもあり、読字障害で読むことができなかったり、文字などが書けなかったり、計算ができなかったりといった障害を伴っています。

特に発達性ディスレクシアと呼ばれる状態では、字が書けない、字も読めないといった小児期の障害があります。

これらの状態にある方が心療内科で発達障害の診断を受けることで、その人本人が発達障害と認定されます。
ただし、診断できるのは一部の医師だけであり、心療内科であっても発達障害と診断できないケースもあります。

そのため、もし発達障害が疑われる場合は、心療内科を探し、そこから発達障害の診察を受けられるか確認しましょう。

 

発達障害と認定されない発達障害に近いケースもある

発達障害と認定されないものの、日常生活や社会生活を送るにあたって、問題のある行動がたまに出てしまったり、若干読み書きが苦手だったりといった状態の方も少なからずいます。

こういった方はグレーゾーンといわれ、厳密には発達障害ではありません。

そのため、発達障害の傾向を持ちながら、苦しんでいるケースも多いのです。
しかし、そのような方でも支援が受けられるので、まずは相談してみるのがおすすめです。

反対に何も対処をしないと、社会生活とのミスマッチでストレスを感じ、うつ状態や精神疾患を発現するといった二次障害を生じるリスクもあります。

そのため、認定を受けられなかった方も次の項目で紹介する相談窓口を利用してみましょう。

 

発達障害の支援を受けられる相談窓口を利用

発達障害の支援を受けられる相談窓口は次の3つです。

1・発達障害者支援センター
2・障害者就業・生活支援センター
3・相談支援事業所

発達障害者支援センターは、公的な相談機関です。
まずは発達障害の方も、認定されなかった方も相談してみるようにしましょう。
家族の方にも相談窓口として機能しているのも注目です。

障害者就業・生活支援センターは、民間の相談組織です。
ただ、かなり社会福祉に密接した仕事をしているので、生活支援だけでなく仕事探しも行ってくれます。

相談支援事業所は、完全に民間の施設です。
基本的に発達障害と認定された方が利用する相談窓口で、発達障害の支援サービス利用計画の作成をしてくれる指定特定相談支援事業所と、認定された方のカウンセリングなどをする指定一般相談支援事業所があります。

 

相談後の支援制度5種類

相談を受けたあとの具体的な支援は次の5種類があります。

1・就労移行支援
2・障害者雇用枠
3・障害者手帳
4・障害年金
5・自立支援医療制度(精神通院医療)

就労移行支援は、発達障害のある方の就労移行事業をしているサービスです。
就労に向けてのトレーニングを実施してくれます。

障害者雇用枠の就職も支援です。
障害者を対象にした就職口を企業などが用意し、就職できる体制になっています。

障害者手帳を持っていると、税金の控除や交通費の割引、通信料金の割引といった支援が受けられます。
また、医療機関の窓口負担を軽減する支援を自治体で行っている場合もあります。

障害年金は、程度の重い発達障害の方が受けられる年金です。
障害の程度によって障害年金が受給できるのが特徴で、発達障害の程度に応じた金額が支払われます。

自立支援医療制度は、医療機関の自己負担が軽減する支援です。
発達障害と関連する医療を受けた場合に、自己負担額が軽減される仕組みになります。
精神疾患と関係しない発達障害に対して通院治療(外来、外来での投薬、デイケア、訪問看護等)できる制度です。

このように、多くの支援制度があるのが特徴です。

 

まとめ

発達障害にはさまざまな種類があります。
これらは、心療内科で専門医が診断することによって診断が受けられ、発達障害を持つ障がい者として認定されています。

このような認定を受けない方でも相談できる窓口が用意されていることや支援制度も豊富にあることから、気になる方や発達障害が疑われる家族を持つ方は、まず相談して必要な診察を受けるようにしてみましょう。