大人になって気づく
発達障害について
近年、大人になってから発達障害であることがわかり、苦労されている方が増えています。発達障害とは生まれ持った脳の働き方によって、集中力の欠如などの症状が見られる状態のことです。おもに「自閉症スペクトラム障害・アスペルガー症候群(ASD)」「ADHD」「学習障害(LD)」の3つの障害があり、1つの症状だけの方や複数の症状が見られる方がいます。大人の発達障害は、「スケジュール管理ができない」「ケアレスミスが多い」など、業務上で問題が生じることが多いです。そのため、自分に合った職業や理解のある企業を見つけることが大切です。Dolphindropでは大人の発達障害に対しても、問題の解決策や職業選択などについて、相談・アドバイスを行っております。
仕事現場で多い症状や特徴
うっかりミスが多い
とくにADHDの不注意の症状として代表的なのが、ケアレスミスの多さです。注意力や集中力を維持するのが難しく、他の人が見落とさないようなミスにも気づくのが難しいです。また学習障害によって、資料の意味や上司に言われたことが理解できないケースもあります。ミスが大きな事故につながるような職業は向いていないかもしれません。
予定や計画の管理が苦手
注意力や集中力が欠如しており物忘れが激しいという特徴があるため、予定や計画の管理に難しさを感じます。また、こだわりが強いことも発達障害の特徴です。自分が決めた方法でしかタスクを進められず、柔軟な対応ができない場合が多いです。他にも物事の優先順位を考えるのが苦手だったり、衝動性が高まることで本来必要なタスクが疎かになってしまうことがあります。
重要な予定や締め切りを
忘れてしまう
ADHDの症状として、約束や締め切りを忘れてしまうことが挙げられます。忘れないようにメモをしていても忘れてしまうことがあるため、大事な取引などを台無しにしてしまう可能性があります。また、計画的に物事を進めることが苦手で、予定がわかっていても間に合わないケースもあります。自閉症スペクトラムの症状が原因で、仕事が思うように進まないこともあるでしょう。
ひとつの物事に
じっくり取り組むことが
難しい
ADHDの特徴として、集中力の欠如が挙げられます。気が散りやすいため、仕事の進行が遅れてしまうという悩みを抱えている方も多いでしょう。また、同じ場所でじっとしているのが苦手なのもADHDの特徴です。そのため、デスクワーク・ルーティンワークに苦労している方も多いです。一方で、好きなことに集中しすぎて、他のことを忘れてしまうという面もあります。
他にもこんな症状や特徴が見受けられます
- 細かい注意を払うことができない。
- 不注意から失敗することがよくある。
- 注意を持続することが難しい。
- 話しかけられても聞いていないように見える。
- 指示されたことをやり遂げることができない。
- 順序立てて課題を進めることが難しい。
- 継続して課題に取り組むことが難しい。
- よく必要な物をなくす。
- よく関係ないことで気が散る。
- 忘れる・抜け漏れることがある。
- そわそわと手足を動かしたり、座っていても、もじもじ動いてしまう。
- 着席しつづけるのが難しく離席してしまう。
- じっとしていられないような気分になる。
- 遊びや余暇活動を静かに取り組むことが難しい。
- 勢いよく行動し続ける、じっとしていると落ち着かない。
- しゃべり過ぎることが多い。
- 相手の話が終わる前に話し始めてしまう、相手の言葉を先取りして話してしまう。
- 他の人の活動を遮って邪魔をしてしまう。
子供の発達障害と
大人の発達障害の違い
子供の発達障害
子どもの発達障害は、おもに学校での生活・学習における成長スピードに関わっています。「読み書きが苦手」「計算が苦手」のように、学校のカリキュラムについていけない子供の親が発達障害を疑って判明するのが一般的です。支援学級や支援施設などで、1人ひとりに合った学習方法を見つけることで成長できます。
大人の発達障害
大人の発達障害は、社会人として必要な能力に問題が見られます。たとえば、会社での人間関係やケアレスミスに苦労している人が多いようです。発達障害は生まれもったものなので、社会人になってから突然起きたわけではありません。大人の発達障害は、学生時代は障害を感じていなかった人が、社会人になって症状に悩むようになるケースが一般的です。
大人の発達障害の原因
発達障害とは、生まれもった脳の働き方が他の人と違うことで起きる生活・学習面での問題のことです。しかし明確な原因・メカニズムは明らかになっていません。ただし、家庭環境や親の教育が原因であるという説は否定されています。大人の発達障害の場合、大人になってから障害が起きたのではなく、もともと苦手だったことに大人になってから直面したケースが多いです。つまり、学校教育では許容できていたことが、社会人としては重大な問題になるということです。たとえば書類のチェックや、取引先とのコミュニケーションなど、責任のある仕事において困難を感じることがあります。
自分は発達障害だと
思い込んではいけません
近年は発達障害に限らず、さまざまな障害や精神疾患が注目を集めています。そのため、ニュースなどで症状の例を見た方が、自分も発達障害であると思いこんで精神科を訪れることが増えています。しかし、「集中できない」「コミュニケーションが難しい」という悩みは、どんな人でも感じることです。そのため、症状が当てはまるからと言って、診断もせずに自分が発達障害であると思いこむのは避けましょう。発達障害は幼い頃から何らかの兆候が見られます。ご家族に相談して昔から症状が見られたかどうかを確認してみましょう。もちろん診断してもらうのは悪いことではないので、不安を抱いている場合は診断してもらって大丈夫です。
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心と体のバランスを
整えることで改善が
期待できます
大人の発達障害は、自分に合った仕事を見つけることと、理解のある人と一緒に働くことが大切です。自分に合った職場で働くことでストレスなく仕事ができ、心と身体のバランスが整います。最適な仕事を見つけるには、まず自分の特性を理解しましょう。どんな仕事が苦手で、どんな困難を抱えているのかを分析することが重要です。ただ、小さなミスが大きな危険につながったり、人の命に関わったりする仕事は避けるのが賢明です。また新しい職場で働く場合は、自分の特性を素直に伝えておくことで、誤解のないコミュニケーションがとれるようになります。
期待できる効果
パフォーマンスの向上
発達障害の方は苦手なこともありますが、得意なこともあるはずです。そのため、自分の苦手分野の負担を最小限に抑え、得意な分野に能力を発揮できるようにすることが大切です。たとえば、単純なルーティンワークが苦手でも、クリエイターのような創造的な仕事は得意かもしれません。
ストレスのコントロール
自分の苦手分野への負担を減らすことで、劣等感やストレスを抑えられます。発達障害の問題は単純な努力では解決できないこともあるので、工夫をして負担を減らすことが大切です。また、周りの人からの理解があれば、悪気のない言葉で人を傷つけてしまうストレスなども軽減できます。