発達障害の方との付き合い方は?お互いが無理をしない接し方!

発達障害の方と接する機会は意外に多くあるのが事実です。

しかし、職場や社会でどう接していいか分からず困惑する方も多いのではないでしょうか。
今回は、発達障害のある方と接する際、自分も相手もストレスを感じない接し方について解説します。

 

社会生活で問題になる2つの発達障害

社会生活で特に問題になるのは、アスペルガー(自閉スペクトラム症)と呼ばれる状態とADHD(注意欠如・多動症)といった発達障害を持っている方です。

ここでは、それぞれどのような特徴を持っているのかどうか解説していきます。

 

アスペルガーの特徴は?

アスペルガーの特徴は、他人の気持ちをくみ取れない点が特徴です。
そのため、その場に合わない発言をしてしまったり、同じパターンで行動したりといったことが多く見られます。

このような特徴を持つアスペルガーの方について、仕事や社会生活で起こりうる問題を見ていきましょう。

まず、仕事面では作業の一部にこだわりを持っています。
そのため、仕事全体を見ることができないのも特徴です。

目的をやり遂げるまでの手順を考えることが余り得意でないため、特定の作業に対して延々と行ってしまうという傾向があります。

次に社会生活面では、感覚のどれかが過剰あるいは鈍いといったアンバランスさが特徴です。

 

ADHDの特徴は?

ADHDは、自己中心的な傾向が見られます。
他人の気持ちをくみ取ってはいるものの、自分の思いが先走ってしまうのです。

そのため、衝動買いが多かったり、忘れ物が多かったり、整理整頓が苦手だったりします。
また、集中力のアンバランスさも見られます。

特定の分野については過剰な集中力を発揮しますが、本当にしなければならないことはあと回しになっている傾向です。
そのため、雑然としていると集中力を持続できないという傾向が見られます。

このような特徴をもつADHDの方について、仕事や社会生活で起こりうる問題を挙げます。

まず、計画的なタスク管理や同じ作業を続けるのが苦手な特徴もあります。

そのため、お願いした作業がなかなかできないといったことも珍しくありません。
すぐに別の作業をしたくなってしまう傾向が見られます。

社会生活では、感覚過敏や鈍麻(鈍さ)といった特徴がないものの、性格に問題があるケースも少なくありません。
たとえば、自己中心的であることから、相手との衝突が多い特徴もみられます。

 

発達障害のある方との付き合い方は?

大人の発達障害のある方は、特に知的レベルに問題があるわけではなく、付き合い方を適切に行えば、スムーズな人間関係が構築できるケースも少なくありません。

ここでは、それぞれのタイプについて付き合い方のポイントを見ていきましょう。

 

アスペルガーの方への付き合い方

アスペルガーの方への接し方として、具体的に伝えるのがポイントです。

抽象的な説明をついしたくなりますが、その抽象的な伝え方では、本人も混乱してしまいます。
そして強烈なストレスを感じることも多いのです。

一方で、具体的にアドバイスをしたり、伝えたりすることによってスムーズなコミュニケーションが可能となります。
仕事の面であれば、○○さんに失礼のないようにと言っても通じません。

○○さんに対して時間を守り、きちんと会釈をして、お茶も出すようにしてください、といった具体的なアクションプランを伝えることが重要です。

これによって良い意味で想像以上の対応をしてくれることもあるので、面倒だと思わず伝えるようにしましょう。

 

ADHDの方への付き合い方

ADHDの方への接し方として、こまめに指示を出すことがポイントです。

長い指示を出してしまうと、混乱してしまい、処理できない場合も少なくありません。
細かいところに注意が向かないため、失敗することもあるので、失敗が小さいうちに食い止められるからです。

失敗を前提に接して、何か問題があればすぐにフォローすることや、小さな目標を設定してクリアしてもらい、自信をつけてもらうといったことをするのがポイントです。

 

発達障害の方に多い特徴に対しての付き合い方

発達障害の方全体に多いのが時間を守れないということです。
このような場合の付き合い方として、実はアスペルガーの方とADHDの方では異なることを知っておきましょう。

まず、アスペルガーの方の場合は、15分ごとに区切って対応するのがおすすめです。

時間を量として理解しにくい特性があるため、その点を知って15分前等余裕を持った時間にしておくことや、15分という時間を限定して対応するのがおすすめの接し方といえるでしょう。

次にADHDの方は、決まったパターンにするのがおすすめです。
こだわりやすい性質を持っているので、1時間前に家を出てくださいなど、パターンで伝えるとうまく付き合えることが多いといえます。

 

発達障害の方へのより強い付き合い方

発達障害と言ってもさまざまなタイプの方がいます。
そのため、ここまで紹介した方法ではうまく付き合えないことも多いのです。

そういった方に対しては、怒鳴ったり否定したりといったことは禁止です。
状態を悪化させ人間関係を崩壊させる可能性があります。

ポイントとして挙げられるのが簡単に伝えることや文字で伝えることです。
簡単に伝えることや文字で伝えることによってスムーズに付き合うことが可能になります。

そのため、安易に乱暴な手法で伝えようとしないようにしましょう。

 

まとめ

発達障害の方は、こちらが思っている以上にその特性から大きなストレスを感じています。

実際、生活を送るのに不安を持っていたり、診断を受けた医療機関やカウンセリングなどへ頻繁に相談していたりといったことも珍しくありません。

接し方として正しい知識と理解を持って暖かく接することで、お互いより良い人間関係の構築ができることでしょう。

まずは、今回紹介した知識をもとにして発達障害の方との接し方を考え、実践してみるのがおすすめです。