発達障害を持つ子どもの人間関係の作り方は?特徴も紹介?

発達障害はもともとある脳機能の発達が偏ることで起こります。
よって言葉や表情、非言語的コミュニケーションが苦手になり、人間関係に支障をきたすことも珍しくありません。

しかし、周囲からの理解と支援によって人間関係を改善するきっかけを作れるようになります。

今回は、 発達障害のある子どもに見られるコミュニケーションの特徴や、その特徴について親はどのように対応すれば良いのかをまとめました。

子どもの特性を活かし、良好な人間関係を構築するためのコツについてのヒントが得られるでしょう。

 

発達障害を持つ子どものコミュニケーションの特徴は?

発達障害を持つ子どものコミュニケーションの特徴は、次のような特徴が見られます。

 

外見上の特徴

発達障害を持っていると表情が乏しく、表現があまり上手ではありません。
また、場合によっては同じ表示ばかり繰り返すといった様子も見られます。

喜怒哀楽が少ないため、人間関係を作るうえで問題になることも珍しくないのです。

興味や話題の狭窄

発達障害に見られやすい一つのことに熱中して、それ以外に興味を持たないという特徴です。
自分の興味のない会話には合わせられなかったり、周りと同じ行動が取れないといった問題を起こします。

人と接するのが苦手

3つ目は人と接するのが苦手といった社交的な能力の欠如です。
そもそも人と接すること自体が苦手なので、他人と接することを苦痛に感じている場合があります。

また、発達障害の特徴から人間関係が構築できず、より人と接するのが苦手になることも多いといえるでしょう。

言語や非言語によるコミュニケーションの特徴

4つ目の言語や非言語によるコミュニケーションの特徴は、
これまで解説した発達障害を持つ子どもの特徴の中でも特に大きなウェイトを占めるため、別項目で後述します。

以上の特徴は、発達障害とされている自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、発達性言語障害など、さまざまな発達障害に共通して見られます。

もちろん、その程度や出現頻度は個人差があるので、今解説した特徴以外にも個人差がみられます。

次の項目では、より特徴的とされる言語によるコミュニケーションや非言語によるコミュニケーションについて、次の項目で見ていきましょう。

 

言語によるコミュニケーションの特徴

発達障害を持っている子どもは言語に特徴を持っているケースが多く見られます。
言葉のキャッチボールが苦手、抽象表現が苦手、捉え方が苦手といった3つの特徴がそれにあたります。

まず、言葉のキャッチボールに支障をきたすことがほとんどです。
たとえば、次のような特徴で人間関係に問題が起こります。

・相手の言葉を繰り返してしまうオウム返しによって相手を不快にさせてしまう。
・会話が一方的で人間関係に摩擦をおこしてしまう。
・内容が噛み合わず会話が成立しない。

以上のような特徴が見られ、問題化します。

次に抽象表現も苦手です。
比喩や冗談、皮肉といった表現をしたり、あるいは理解しにくいため、人間関係に問題を起こしやすい傾向があります。
大人が行った比喩に対しても理解できないことで苦しみます。

3つ目が捉え方が苦手なことです。
他人のことなのに自分のことのように考えてしまったり、自分のことを他人のことのように思ったりといったことがことが起こります。

こういった点で人間関係に問題が起こりうるといえるでしょう。

 

非言語によるコミュニケーションにも特徴がある

言語以外のコミュニケーションにも特徴があります。
具体的には、他人に触られるのが苦手だったり、視線を合わせられないといったりといった特徴です。

子どもによってはクレーン動作といって保護者の手を使って物をとらせたり、指さししたりといった行動も見られます。
言葉だけでなく視線やスキンシップの面で問題を起こすことも少なくありません。

 

もし人間関係に問題があると感じたら?

もし人間関係に問題があると感じたら、公的な支援や関連する療育などの支援を受けることで対応できます。

個人の判断で応をするよりも、子どもの様子を客観的にみてもらったり、保護者の視点から感じたことを聞いてもらったりといったことが重要です。

具体的には、発達障害者支援センターへの相談がおすすめです。

自己判断で発達障害かどうか判断しようとすると、発達障害ではない子どもを発達障害としてしまったり、発達障害の疑いがあるのに、見過ごしてしまったりといったことが起こります。

そういった問題を起こす前に、公的な支援である発達障害者支援センターへ相談することがおすすめです。

発達障害支援センターは、全国の各都道府県に設置されているので、電話をすることによって、電話からでもある程度適切なアドバイスや対応策を教えてくれることも少なくありません。

また、発達障害支援センターが遠方の場合は、市区町村に窓口を設置しているので、利用して支援を受けるという手もあります。

そのうえで、もし人間関係が難しい場合は、発達障害支援センターから専門医の紹介を受けることが可能です。

さらに、そこから必要な直接的な支援、たとえば就学児向けの放課後等デイサービスや未就学児向けの療育といった具体的な支援が受けられます。

子どもが人間関係に問題を抱えていると感じたら、発達障害支援センターへ連絡し、感じた様子を相談してみましょう。

 

まとめ

発達障害を持つ子どもは人間関係を構築するのが苦手です。
実際、言葉だけでなく言葉以外のコミュニケーションについてもそれぞれ特徴的な点があります。

今回はそれらの特徴を中心に解説を行い、必要な支援や対応についてもまとめました。
子どもの特性を知って、適切な対応を取ることで苦手意識を持つことが多いコミュニケーションの改善も期待できます。

まずは、子どもの様子、特徴を観察し、必要な支援や対応を取ってみましょう。