放課後等デイサービスでは発達が気になる小学生以上のお子様に適した支援を受けることができます。
そこで、実際にどのように利用すれば良いのか、
サポートの内容、施設の選び方などについてご紹介します。
発達支援施設にはどんなものがある?
発達支援施設は未就学児向けの「児童発達支援」と
就学児対象の「放課後等デイサービス」の2つに分けられます。
未就学児が対象の児童発達支援
小学校就学前のお子様を主に対象としているのが児童発達支援です。
日常生活の自立支援や機能訓練、保育園や幼稚園のように
遊びや学びの機会を提供したりと様々な支援を行っています。
就学児対象の放課後等デイサービス
小学生、中学生、高校生などの就学児童を対象としているのが放課後等デイサービスです。
基本的に学校の放課後や長期休暇中に通うことができます。
簡単な運動や楽器の演奏、社会科見学、工作、パソコン教室など、
習い事に近いサービスを提供している団体もあれば、
専門的な療育、教育を行っている団体もあります。
放課後等デイサービスではどんな支援が受けられるの?
放課後等デイサービスではお子様の特性に合わせて「療育」を行ってくれますが、
支援の方法は施設によってさまざまです。
学童保育のようなタイプや療育がメインのタイプ、
習い事のようなスポーツや芸術プログラムがある所などがあります。
例えば療育では個別又は2~3人の小集団で学校や社会生活の中で
必要なスキルを高めるための課題やトレーニングに取り組みます。
学習支援は発達段階に合わせて個別で行われることがほとんどです。
また、友達と一緒に身体や頭を使ってゲームを楽しみながら
仲間と協力することやルールを守ることを覚えたり、
自分の役割を感じたりするような療育が行われるクラスを設けている団体もあります。
子供だけでなく、専門のスタッフにお子様との関わり方について
特性を解説してもらいながら保護者が学ぶ機会もあります。
生活での困りごとや進路や学習について個別相談ができたり、
他の保護者の方との親睦会などで交流を深めることができるような機会を設けている団体もあります。
それぞれ施設によって重視しているポイントや考え方が異なりますので、
お子様本人に合った施設を探すことが大切です。
施設の利用方法
発達支援施設に通うためには「通所受給者証」が必要です。
通所受給者証は地方自治体の福祉担当窓口・障害児相談支援事業所等で申請することができます。
幼児期の児童発達支援では診断書が無くても受給者証をもらうことができましたが、
放課後等デイサービスの場合は医療機関での診断書が必要になります。
障害者手帳がなくても通所受給者証があれば放課後等デイサービスを利用することが可能です。
また、特に知的に問題がないとされるお子様でも医師の診断書があれば受給者証は交付されます。
費用はどれくらいかかる?
放課後等デイサービスは障害児給付費の対象となります。
通所受給者証を取得することで利用料の9割を国と自治体から負担され、
1割の自己負担で利用することができます。
また、前年度の所得によりひと月に保護者が負担する金額の上限が決められています。
したがって利用日数が多くても定められた上限を超えての費用は発生しません。
放課後等デイサービスの利用にかかる費用の上限額
・生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯:0円
・市町村民税課税世帯(収入がおおむね890万円を超える世帯):4,600円
・上記以外(収入がおおむね890万円を超える世帯):37,200円
自治体により独自の助成金制度を設けている場合もありますので、
お住いの地域の地方自治体の情報をチェックしてみてください。
放課後等デイサービスの選び方
指導方法と内容が子供に合っているか
指導内容は放課後等デイサービスにより異なり、スタッフのマニュアルも異なります。
そのため、カリキュラムやスタッフの対応方法などは事前にしっかりと確認する必要があります。
放課後等デイサービスにはさまざまなお子様が通っていますが、
それぞれ課題も求めていることも本人にとって適切な対応方法も異なります。
他の子にとって合っている指導方法が必ずしも自分の子供に合っているとは限りません。
課題の進め方が子供に合っているか、
スタッフが1人ひとりの状態をよく見て対応してくれるかどうかも重要です。
他のお子さんの様子や雰囲気
お子様本人が放課後等デイサービスで楽しく過ごせるかどうかは
施設の雰囲気や他のお子様の様子が大切になってきます。
雰囲気は見学して実際の様子を確認する必要があります。
カリキュラム中の雰囲気や通っている他の子供達がどのような感じか、
またお子様ご本人が通いたいと思えるかどうかも判断のポイントです。
カリキュラムが求めているものか
放課後等デイサービスにはさまざまなタイプがありますので、
目的に合った内容であるかを確認する必要があります。
事前に、放課後等デイサービスを利用する目的を具体的に考えておき、
その目的に合ったサービスを選ぶことが肝心です。
学童保育のように自由時間が多めのタイプ、療育中心で1人ひとりに合った支援を行うタイプ、
お稽古事のようにスポーツや音楽、絵画などを行う習い事タイプなど、団体によって多彩です。
どの施設を選んだら良いのか分からない場合は学校の先生とも相談して
アドバイスをもらいながら決めると良いです。
通える日数と時間
週に何日くらい通えるのか、というのは働く親にとっては重要事項です。
どんなに良いと思った施設でも希望通りに預けられないと選択肢から外れるケースもありますので、
早めに確認しておきましょう。
自宅からの距離
学校から通いやすいか、送迎はしやすいかといった立地も重要です。
条件が良くても通いにくい場所ではお子様にとっても負担です。
なるべく通いやすい場所から選ぶようにしましょう。
支援の内容をしっかりと把握して施設選びを
小学生以上のお子様の発達支援施設、放課後等デイサービスの内容や選び方についてご紹介しました。
サービスの幅は施設により大きく違いますので、お子様に合った施設を選ぶようにしましょう。
また、利用方法や利用に必要な通所受給者証については
地方自治体の窓口等で相談して情報を得るようにすると良いでしょう。